12月 牧師からの言葉

「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」

                 ルカによる福音書第2章19節

クリスマスおめでとうございます。

アドベント(降臨節)が11月27日から始まりました。今年も待ちに待ったクリスマスが12月25日にやってきます。主イエス様のご降誕を共に喜び祝いましょう。

イエス様の誕生を伝える福音書の一つがルカによる福音書です。ユダヤのベツレヘムの近くで野宿をしていた羊飼いたちに救い主の誕生の知らせが伝えられました。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」

天使の知らせは羊飼いたちに届けられました。そして、彼らは話し合い、その出来事を確かめることにしました。彼らは急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てました。

羊飼いたちはその後、その光景を見て、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせました。聞いたものは皆、羊飼いたちの話を不思議に思いました。しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしました。

ここに二つの反応が起こりました。不思議に思った人たちと、心に納めて、思い巡らしたマリアの反応です。受け取った知らせはとても大切なものです。出来事の表面に心を奪われ、ただ不思議に思うのか。それとも、その深い意味を問い続けることによって知らされる本当の意味を理解するのか。

羊飼いたちは、天使からイエス様の誕生の出来事を告げられました。それを自分たちの目で確かめました。羊飼いたちはその深い意味を知り、人々にそれを語りました。けれども、彼らの見聞きした出来事、そのよき知らせを聞いたものすべてがその深い意味を知りえるのではないのです。この出来事に思いをはせ、そのよき知らせを思い巡らし、その真意を知ろうとするものだけがその深い意味を知ることが出来るのです。

クリスマスは救い主の誕生です。大きな喜びの時です。すべての人に豊かな恵みがありますように。主の平和がこの地上にもたらされますように。