「八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。」
ルカによる福音書第2章21節
新年あけましておめでとうございます。
2023年が新たに始まりました。今年も神様の恵みが豊かにありますようにお祈り申し上げます。
今回取り上げた福音書の箇所には、イエス様に名前がつけられたことが記されています。イエス様の誕生から八日の出来事でした。この個所の前には、天使たちが、羊飼いたちのもとを訪れ、救い主の誕生を伝えた場面と、その知らせを聞いた羊飼いたちが飼い葉おけに寝かせてある乳飲み子を探し当てた場面が記されています。
今回取り上げた個所は、聖公会では毎年1月1日に読まれる聖書個所でもあります。この日は、主要祝日で、主イエス命名の日に当たります。
生まれて八日目に割礼をすることはユダヤの律法で決められていたようです。またその日に、名前を付けるということも。
イエス様の名前を付ける時に特徴的なことは、名前の付け方が、両親が考えたものではなく、天使によって示された名であったことです。天使によって示された名を、両親はわが子につけました。それが神様のみ旨と信じたからでした。
当時の名として「イエス」は特別な名前ではなく、一般的につけられていたものでした。ヘブライ名としては「ヨシュア」です。そして、「イエス」という名に、「神は救い」という意味があります。
わたしたちは、祈りのたびごとに、イエス様の名を唱えているのではないでしょうか。
「イエス」という名にわたしたちは大きな期待をかけています。「神よ」という呼びかけと同じくらい、「イエス」もしくは「イエス・キリスト」の名によってお祈りをしています。改めて考えてみるとすごいことです。「イエス」という名を使うことで、わたしたちは神様を身近に感じ、神様がどのような方であるかを想像できるのです。
神様はどのような方であるか。また、イエス様とはどのような方か。わたしたちは神様やイエス様を直接見たわけではありません。けれども、その名が示す方をわたしたちは全信頼をもって信じているのです。
イエス様は神様の救いの御業をわたしたちに示されました。それが神様のみ旨であることを示されました。これからも、すべての人を愛される神様を信じ、共にイエス様のみ名によってわたしたちの感謝と願いを祈りたいと思います。